「うなぎ」で昔の子供の頃を思い出した
中国では「うなぎ」の消費が多くなり、今までのような安値では日本に輸出できない、という中国の輸出業者の言葉がテレビで流れて、子供の頃を思い出した。
僕が住んでいた家の近くの南谷という幅20m程度の川では、農繁期になる前に全幅をせき止めて、小さな小川に水を流し田圃に送る準備をする。
したがって、その堰の下流は水がなくなり逃げ遅れた魚たちが手掴みで獲れる。
子供たちは、その下流に陣取って水がなくなるのをひたすら待っている。とそのとき僕の前に小さな「うなぎ」が現れた。
当時でも、「うなぎ」は少なく貴重な食べ物だった。僕は無我夢中でそのうなぎの捕獲に挑んだが、ヌルヌルして掴んでは逃げられ、掴んでは逃げられ、・・・そこで僕は小さなうなぎに噛み付いて・・・やっとバケツの中に入れ、喜び勇んで我が家に帰り誇らしく家族に見せた。
しかし、噛み付いて捕まえたことは誰にも言わなかった。